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飛移法 ひいほう ——
——『ランダム・ウォーク』2巻94ページ(吉住渉/集英社 りぼんマスコットコミックス) 幸せ

へこむ

幸せ

へこむ
——『ランダム・ウォーク』2巻94ページ
(吉住渉/集英社 りぼんマスコットコミックス)


定義重要度

飛移法は、表現の方法や内容の調子などを、急に変えるレトリックです。


効果

効果1アンバランスな感じを大きくする

「飛移法」は、話しの流れが大きく変化をします。ですので、この「飛移法」の受け手(聞き手・読み手)には、アンバランスな印象を与えることになります。
:アンバランス、不似合い、不調和、不均衡、そぐわない
効果2ストーリーの流れが急に変わった、という印象を与える

 
ふつうストーリーは、だんだんと変化するように出来あがっているはずです。けれども、そのようなルールから外れたところに、「飛移法」があります。
:急変、激動、激変、豹変、一転、一変、急激
効果3極端な落差が、笑いをさそう

 
急激な落差があるばあい、時によっては笑いをさすことがあります。
:落差、笑い、一笑、失笑

使い方
使い方1だんだんと話が展開されるのではなく、急激に変化させる

 
この「飛移法」というレトリック。このレトリックで最も重要なのは、「急変させる」という点にあります。
:方向転換
使い方2意表をつくストーリー転換がある。

 
「飛移法」という急激な変化を持ったレトリックを使う。そのことによって、意表をつくような話の展開となります。
:増幅、増える、増す、増大、増加




例文を見る例文を見る(末尾)

で、引用は『ランダム・ウォーク』2巻から。

主人公は、優架。

優架は、海斗とつき合うようになった、。しかし海斗は、紗央里という先輩とつき合っている。つまり、優架と紗央里先輩と「ふたまた」の関係になっている。しかも優架と紗央里は、同じ写真部に所属している。だから学校では、つき合っているという感じを出さないようにしておかなくちゃいけないから、たいへん。
  • 引用1コマ目:海斗と仲良くしている時間で「幸せ」。
  • 引用2コマ目:海斗と紗央里先輩が一緒に歩いているのを見かけて「へこむ」。
  • 引用3コマ目:海斗と電話で楽しく話ができて「幸せ」。
  • 引用4コマ目:海斗と紗央里って仲がいいね、という話を聞いて「へこむ」。
というふうに、「↑幸せ↓へこむ↑幸せ↓へこむ」、というのをくり返して、つらい。優架も次のページで、
「毎日精神的にアップダウンが激しすぎるよ」
と言っています。

ともかく、アップダウンをくり返していて「昇移法」と「降移法」が連続しているので、「飛移法」の例としてちょうどピッタリだな、と考えました。ですので、この部分を引用してみました。



レトリックを深く知る

深く知る1飛移法に含まれるレトリック用語
飛移法は、つぎのように分類されます。
昇移法:急に昇るような、上向きの変化をするもの
降移法:急に降りるような、下向きの変化をするもの
また、上に書いたように、この「飛移法」に近いレトリックとして、「漸層法(広義の)」があります。

くわしくは、それぞれの項目を参照して下さい。





レトリックの呼び方

呼び方 飛移法


関連レトリック

列叙法漸層法(広義の)漸層法(狭義の)降移法、昇移法、漸降法頓降法変態法、頓旋法、転折法、多種列挙

参考資料

●『日本語の文体・レトリック辞典』(中村明/東京堂出版)

「飛移法」を知りたい人は、中村明氏の本を何冊か読むと見つかると思います。とりあえずこの本では、最低限の説明があると思います。


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