このページは、 のページにあったものを引き継いでいます。
TOPへ 50音順 使う目的別 佐藤信夫『レトリック事典』の分類 中村明『日本語の文体・レトリック辞典』の分類

緩叙法(二重否定)は、ただいま調整中です。
下に書いてある文は、「一重否定」の内容です。
ご了承ください。


【メモ】「緩叙法(二重否定)」は#220、ページがまとまったら「〓」を修正して挿入
緩叙法(二重否定) かんじょほう(にじゅうひてい) litotes
——『涼宮ハルヒの憂鬱』3巻83ページ(谷川流[原作]・ツガノガク[漫画]/角川書店 角川コミックス・エース)
みくる あ…あの
どうでしょうか?」
キョン 悪かろうはずが
ありません
——『涼宮ハルヒの憂鬱』3巻83ページ
(谷川流[原作]・ツガノガク[漫画]
/角川書店 角川コミックス・エース)


定義重要度

緩叙法(二重否定)は、前の文に出てきたことがらを、否定するものです。


効果

効果1「否定の否定」によって、受け手に訴える

「否定したことがらを、さらに否定する。このことによって、かえって強調することになります。
:強い
強調
(受け手に)訴える
(意味を)強める
効果2遠回しにすることによって、婉曲的・間接的な表現にする

 
間接的な表現

やわらげる
含みのある
それとなく
ぼかす
くねらせる
(⇒「婉曲語法」も参照のこと)
効果3使い手が横柄で尊大だということをあらわす

 
あだ名を作るために、よく使われます。これは、「親しい」というのに近いものです。
:高慢、尊大、傲慢、驕慢、傲然、傲岸、不遜、居丈高、高姿勢、高飛車、威圧的、高圧的、生意気(656)
もったいぶる

使い方
使い方1「否定の否定」をする

 
緩叙法(二重否定)を使いたい。その時には、「否定されたことを、さらに否定する」という手順をふむことになります。その手順は、遠回しで婉曲な表現となります。緩叙法(二重否定)には、「強める」効果と「遠回しにする」効果の2つがあります。ですが、「否定を否定する」という手順には変わりありません。
:遠回し、婉曲、間接性、迂回性

注意

注意1二重否定は、受け手に負担をかける

上にも書いたように緩叙法(二重否定)では、語や文がからみ合って登場します。そのため受け手(読み手・聞い手)に、負担をかけることになります。ですので、それほど多く使うことは見合わせておいたほうが無難です。



例文を見る例文を見る(末尾)

引用は、『涼宮ハルヒの憂鬱』3巻から。

主人公のキョンと、
SOS団(という同好会)に、無理矢理に入団させられた、



レトリックを深く知る

深く知る1緩叙法の分類

緩叙法とは、弱めの表現を使うことによって、逆に強める意味をもともののことをいいます。ですので、「ひと目見たばあいは、意味をやわらげる」。でも「実際には、ことばを強める効果を持つ」という2つの条件をみたしているのが、緩叙法です。

で。具体的に「緩叙法」に含まれるパターンがあるか。それをあらわしたが下の図です。

 


否定を用いる

└ 
一重否定(悲しくはない→うれしい)
 緩叙法  二重否定(うれしくないわけではない→うれしい)
 

選択(好意を持っています)
  否定を用いない 付加(少し酔っぱらった)
      指小辞(小鳥の「こ」)
『レトリックの知—意味のアルケオロジーを求めて—』(瀬戸賢一/新曜社)より

この図を見ることによって、「緩叙法」全体が見えてくるのではないかと思います。

このページのタイトルは「緩叙法(一重否定)」です。なので、上に表では、一番上にある「否定を用いる」のなかの「一重否定」にあたります。

深く知る2「二重否定」は「緩叙法に含まれるか

すぐ上の項目にある図。これだと、二重否定は問題なく「緩叙法(二重否定)」にあたりそうです。しかし、ここには疑問だとする意見もあります。

その表を作った瀬戸賢一氏が、
  • これ(二重否定)を緩叙法に含めて考えてよいかどうかは、微妙なところであろう。
    ——『レトリックの知—意味のアルケオロジーを求めて—』(瀬戸賢一/新曜社)
と書いているからです。

ですが、
  • (二重否定は)緩叙法の一形態。
    ——『日本語レトリックの体系—文体のなかにある表現技法のひろがり—』(中村明/岩波書店)
  • 二重否定もここ(緩叙法)にいれてよい。
    ——『レトリック辞典』(野内良三/国書刊行会)
とのことです。なので、二重否定を緩叙法の一つとして、「緩叙法(二重否定)」としておきます。




レトリックの呼び方

呼び方 緩叙法(二重否定)
呼び方 曲言法


関連レトリック
緩叙法(広義の)緩叙法(一重否定)緩叙法(選択)緩叙法(付加)、指小辞、古語法

参考資料

●『レトリック辞典』(野内良三/国書刊行会)

ある程度の長さをもって説明がされている本(ほかに『レトリック辞典』(野内良三/国書刊行会)、『レトリック辞典』(野内良三/国書刊行会)など)。
●『大学生のためのレトリック入門』(速水博司/蒼丘書林)

とりあえず、無難な本。とりわけ目をひく内容ではない。でも、基本となることがらを、ていねいにまとめてあります。



余談

余談1「〓〓」



このサイト全体からのサーチ
 
「使う目的別のページ」の中からサーチ
TOPへ 50音順 使う目的別 佐藤信夫『レトリック事典』の分類 中村明『日本語の文体・レトリック辞典』の分類