このページは、 のページにあったものを引き継いでいます。
TOPへ 50音順 使う目的別 佐藤信夫『レトリック事典』の分類 中村明『日本語の文体・レトリック辞典』の分類
 
語路合わせ ごろあわせ equivoque
——『ありす19th』3巻56ページ(渡瀬悠宇/小学館 小コミフラワーコミックス)
ありす ったって…」
若宮 知ってる電話番号
全部かけてみろ!
まず会社から——」
ケータイ キャハハハハ
“ハズレハズレ
ハズレーッ”」
若宮 …次! 暗証番号で
よくやる「誕生日」!」
ケータイ ブッブー」
ありす あ…うちの電話
とか」
ケータイ 違うよ」
若宮 こーなったら
あれだ!!
『0 13 3(お父さん)』!!」
ケータイ バーカバーカ
キャハハハハ」
若宮&フレイ …というか
遊ばれてるな
完全に!」
——『ありす19th』3巻54ページ
(渡瀬悠宇/小学館 小コミフラワーコミックス)


定義重要度

語路合わせは、数字を覚えるときなどに、こじつけて言葉を当てはめるレトリックです。つまり、記憶しなければならない数字がある時に、数字それぞれのから連想される音を当てはめ、意味が読み取れる単語や文にして覚えやすくすることをいいます。


効果

効果1遊び心をもったフレーズをつくることができる

遊び心をもった、ユーモアあふれるフレーズをつくることができます。
:遊び心、遊び、遊ぶ、戯れる、遊戯、シャレ、ユーモア、冗句
効果2実社会での暗記に役立つ

実社会で、暗記しなければならない数字を覚える。抽象的で記憶しにくい数字を覚える。それが、「語路合わせ」のポイントです。
:暗記、記憶、覚える、覚え、聞き覚え、そらんじる、実社会、世の中、世間、実用、有用、有益、便益、便利、利便、簡便、重宝、役立つ、使える、便ずる、利する、利用、活用、常用

使い方
使い方1もとのフレーズに似た音をもつことばを、当てはめる

「語路合わせ」を作る。そのためには、いままであった「成句」などのフレーズに似た音をもつことばを、その「成句」に当てはめる。こうして「語路合わせ」は作られます。
:類音、似る、似かよう、類する、近似
使い方2もとのことばに復元する

もとのことばに復元できる、ということが重要です。あくまで「暗記」のための手段に過ぎないのです。だから、記憶したいと思っていたものを思い出すことができなければ、失敗です。
:復元、戻る、戻す、直る、直す、取り直す、復する



例文を見る例文を見る(末尾)

引用は『ありす19th』3巻です。

主人公は、「ありす」。

「ありす」は、「心の闇」=「インナーハート」に入ることのできるという力をもっている。

で、今回は、「ありす」の父親が失踪してしまったという話。
「ありす」の父親は、出張だとウソをついて、失踪してしまう。そして実は「心の闇」=「インナーハート」にいるということがわかる。
そこで、同じく「インナーハート」に入ることのできる「若宮」と「フレイ」、合わせて3人で「インナーハート」に入っていく。つまり、「ありす」の父親の心の闇に入ろうというわけです。

「ありす」の父親の「心の闇」に入った後。
「ありす」は、父親の携帯電話にTELをしてみる。でも、通じない。それじゃあ、何でもいいから「ありす」の父親に関する数字をダイヤルしてみよう、というのが引用のシーン。

お父さんの勉めている会社からはじまって、だんだん関係のない数字をケータイに入れていく。
『0 10 3(お父さん)』
…無理があります。こんな細かいところを引用してしまう私(サイト運営者)にも、「語路合わせ」の例として無理があるのはわかります。ですが、とりあえず「0 10 3」で「お父さん」。

なお。
この後で、「ありす」は「お父さんにつながる電話番号」を見つけます。それがどんな番号だったのかは、『ありす19th』の3巻を読んでみてください。



レトリックを深く知る

深く知る1「語路合わせ」の具体例
この「語路合わせ」は、歴史の年号を覚える時などに、よく使われます。有名なものでは、
  • 鎌倉幕府ができた「1192年」を暗記するのに、「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府」と覚える。
  • 平安京ができた「794年」を暗記するのに、「鳴くよ(794)うぐいす平安京」と覚える。
などがあります。

また、数学の分野でも「語路合わせ」が活躍します。
  • 3の平方根にあたる「1.7320508…」を覚えるのに、「人並みにおごれや」と覚える。
このほかにも、「2の平方根」「5の平方根」を覚える「語呂合わせ」もあります
なお、「4の平方根」の「語路合わせ」ないのは、「4の平方根」が「±2」なので無理して覚えなくても簡単に記憶できるから、…って当たり前のことだけれども念のため。

ほかに日常生活では、「電話番号」の「語路合わせ」などがあります。
  • 天気予報の電話番号は、「いい天気になれなれ」ということで「177」と覚える。
  • 災害用伝言ダイヤルは、「居ない」ということで「171」と覚える。
もっとなじみ深いのは、テレホンショッピングの「電話番号」などかもしれません。宣伝効果のために、テレビCMなどでよく使われています。

深く知る2「語路合わせ」という用語の書きかた

「語路合わせ」は、「語呂合わせ」とか「ゴロ合わせ」とか「ごろ合わせ」とか、書き方がいろいろあります。また、「語路」とか「語路法」という呼び方も見かけました。

厳密に言えば「路」の漢字を使うものが正しいものです。けれども、かたいことを言わなければ、どれでも内容は同じといえます。

深く知る3日本語に「語路合わせ」が多い理由
なぜ日本語に、たくさんの語路合わせがあるのか。それは、1種類の数字に対して何通りの読み方があるからです。たとえば「1」の読みかたとしては、
1 イチ、ヒ、イ、ヒト、ワン
と、5とおりに読むことができます。なので、カンタンに「語呂合わせ」を作ることができるのです。




レトリックの呼び方

呼び方 語路合わせ・語呂合わせ
呼び方 語路法・語路
呼び方 語呂法・略頌


関連レトリック

ダブルミーニング同時的音喩ことば遊び空言(そらごと)重義法地口、秀句法、雙叙法、しゃれ、駄洒落、打ち返し早口ことばなぞかけ文字鎖・しりとり

参考資料

●『ことばの力を育む』(大津由紀雄・窪薗晴夫[共著]/慶應義塾大学出版社)

たくさんの具体例をあげながら、解説してあります。ていねいな説明してあるので、読みやすいかと思います。
●『ことば遊びコレクション(講談社現代新書 808)』(織田正吉/講談社)

こちらは、平方根√や円周率πの覚え方を紹介してあります。



余談

余談1実際に「0103」に電話したら、どうなるか?

実際に「0103」(=お父さん)にTELすると、おそらく「国際電話」です。

最初の「010」は「国際電話」をかけていることになります。そして、それに続く番号は、3ケタの「国番号」です。そして300番台は「ヨーロッパ地方」が中心となっている番号です。というわけで、実際に「0103」に電話すると、「国際電話のダイヤル途中の番号」ということになると思われます。

余談2実際に語呂合わせが作りたいときには

何ケタか長さがあって、覚えにくい。だけど、覚えておかなければならない数字というのは、どうしてもあります。

そこで、語路合わせを作ってみたいと思ったときに便利なソフトとして。
語呂合わせ作成プログラム「ごろさく Ver1.00」
 (フリーソフト/todome様 作成)
というのを、オススメしておきます。

同じ数字から、とても多くの「語路合わせ」を作ることができます。とくに、作る「語路合わせ」のパターンを自分でアレンジできるのが、大きなメリットです。出来映えのよい「語路合わせ」に仕上げることができます。


このサイト全体からのサーチ
 
「使う目的別のページ」の中からサーチ
TOPへ 50音順 使う目的別 佐藤信夫『レトリック事典』の分類 中村明『日本語の文体・レトリック辞典』の分類